】雑草についてもっと知りたい。
どうやってそんなに強く生きているのか。
刈っても刈ってもすぐ生えてくる雑草の生存戦略には、学ぶべきことが多いですね。
知らないままだと、庭や畑での管理が難しくなるかもしれません。
そこで、今回は雑草の生存戦略について紹介します!
「雑草」という戦略/予測不能な時代をどう生き抜くか?
実は、雑草は強い生命力を持っていません。
しかし、環境に適応する術を身に付けています。
そして生存競争に勝つために様々な工夫をしているのです。
その生存戦略について、以下の3つの観点から紹介していきましょう。
これらの生存戦略を知ることで、雑草の底力を実感できるはずです。
まずは強く見える生命力の秘密 から見ていきましょう。
強く見える生命力の秘密
雑草は強い生命力を秘めており、その秘密は生命維持に特化した造りと、剛健な生存本能にあります。
簡素な構造と、栄養や水分を最小限で済ますことができるからです。そのため、環境が過酷でも生き抜く力を持っています。
- 枯れる直前まで活動できる
- 土地が痩せていても成育可能
- 短期間の土の劣化に強い
- 水分が少ない時も種子を残せる
例えば、雑草のタネが道端の細い亀裂の中で発芽し、コンクリートの隙間から茎を伸ばす姿を目にしたことはありませんか?
あれこそ、雑草の生命維持能力の高さを物語っています。
このように雑草は環境の変化に素早く対応できる生存戦略を持っているのです。
また、「一度枯れたように見えても、再び芽を出すタフな生命力も雑草の特徴です。
たとえ雑草を取り除いたつもりでも、地中に残った一部から発芽を繰り返すのです。
生存競争に勝つための工夫
雑草は生存するためにさまざまな戦略を持っています。特に、繁殖力の高さと環境に合わせた戦術が際立っています。
まずは驚異的な種子の生産力です。1本の雑草から数万個ものタネを実らせます。
これにより、 切られたり踏まれても確実に次世代を残せるのです。
- タネの休眠性を活用し、条件が整うのを待つ
- 地下茎から栄養を得て地上に新しい芽を出す
- 動物に食べられて糞とともに運ばれる
- 風に乗ってタネを広範囲に飛ばす
つまり、雑草は環境の変化に柔軟に対応することで、いかなる環境でも確実に命を繋いでいけるのです。
以上が雑草の生存戦略の概要でした。
雑草は、環境に適応する術を備えています。
たんぽぽの根の成長と人生との関係
稲垣栄洋氏は、たんぽぽの根の成長に着目しています。
ここではその中から、たんぽぽの根と人生との関係についての観点で紹介します。
人生に学ぶたんぽぽの教訓
たんぽぽの根の姿から、人生に活かせる教訓を学ぶことができます。
それは、「絶対に諦めない強靭な精神力」です。
上に伸びることができない時こそ、じつは力を蓄えて、成長するチャンス
思うように成長ができない時もある。
そんなとき、雑草はどうするだろうか。苦しいとき、辛いとき、雑草は、グッと根を伸ばす。
何も上に伸びるだけが成長ではない。
下に伸びることも成長である。だから、雑草は上に伸びることができないときは、深く深く下に根を伸ばすのだ。
(中略)もし、根っこを伸ばすことなく、上へ上と伸びようとすれば、植物は倒れてしまうことだろう。
深く深く根を伸ばしているから、上へ上へと伸びることができる。根っこの成長は目には見えない。
しかし、根っこが成長していなければ、上に成長することができないのだ。
(中略)根っこの成長は目には見えない。
大切な成長は目に見えないのだ。上に伸びることができない時こそ、じつは力を蓄えて、成長するチャンスなのである。
雑草はすごいっ! 稲垣栄洋、小島よしお
強そうに見えて実は弱い、雑草の生存戦略を知り、
私たち人間も、雑草から逆境に立ち向かう強さや、環境を味方につける知恵を学びましょう。
雑草が教えてくれる生存の知恵 ~稲垣栄洋の研究から学ぶ~
今回は、雑草の生存戦略についての本を紹介しました。
雑草の生き残り戦略から人生に活かせる知恵がきっとあるはずなので、本書をぜひご一読ください。